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「In This Home of Ice」

In This Home on Ice [7 inch Analog]Clap Your Hands Say Yeah(クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー以下CYHSY)の音楽をひと言でいい表すなら“independence(インディペンデント)”である。
それは広い範囲の言い方をするならパンク以降のロックに脈々と受け継がれているDIY(Do It Yourself)精神。
つまりは「勝手にしやがれ(てめえ自身でやれや!)」である。
CYHSYがやってのけていることは、まさにコレなんである。アークティック・モンキーズやカナダのアーケイド・ファイアにも通じるこの理念を最も理想的なカタチで実現させたのは彼等をおいて他にはいないだろう。

僕がここでクドクド説明するまでもなく、ネットや国内盤のライナーを読めば大体のコトは書いてあるけれど、それではミもフタもないので、かい摘んで説明する。
レーベル無所属のまま完全自主制作&自主流通でセルフ・タイトルの1stをリリース。これがウェブや口コミを中心としてあっという間に広がり、果ては全米大ヒットまでをも記録してしまった脅威の新人バンド、なんだそうだ。

ウェブや口コミ、地道なライヴ活動というあたりは最近の一連のバンド達となんら変わることはない“ダウンロード世代以降のロック”となるのだけれど、完全自主制作&自主流通というのが凄い。(僕が彼らの作品を購入したのはこうした経緯によるところが大きい)

これについてはネットで公開されている以下のメンバーのセリフを読んでみよう。↓

普通にデモがあったから、それをレコーディングしてみて、せっかくだからそれにアート・ワークを付けて、CDにしてライヴ会場で売ってみようかっていう感じで始めたのさ。
自然の流れの中でセット・アップして行ったんだよね。そしたら、それが一つのビジネス形態として成立しちゃったって。
そうなった後に、レーベルからオファーをもらったりもしたんだけど、彼らと話をしてもレーベル契約することの意義というのが見出せなかったんだよ。
「契約したらプロモーションもちゃんとやって、この雑誌にレビューを載せて挙げられるよ」って言われても、「その雑誌のレビューには、もう載っています」みたいな感じで(笑)。
そう考えると、レーベルと契約する必要性ってものが感じられなくて…。そのまま現在に至るっていうのが、正直なところなんだね。


全くたいしたもんです。

ちなみにバンドのフロントマン、アレック・オンスワースについてはメンバーのコメントとしてこう書かれてある。

「彼は旅芸人で、いつもカーニバルを旅して回っているから、ちょっと汚い格好をしているね(笑)。あとは、手品が得意で、いつも耳やポケットから色々なものを出して、僕らを楽しませてくれる。それと、彼は動物と会話が出来るんだ。結構一人でいるのも好きみたいで、人との距離を取りたがる傾向があるかな?そういうときに、曲を書いたりしているみたいだね。」

……こんな男が創りだす音楽がつまらない訳がない!?
というわけで、ここからやっと本題である彼らの音楽についてふれてみたい。

1st『Clap Your Hands Say Yeah』にあるサウンドからは非常に雑多なジャンルが伺える。ざっと挙げるだけでもNYパンク、ニューウェーヴ、シューゲイザー、そしてローファイ等など。とりわけ僕が好きなのはBECK以降に通じる“破綻しない程度にぶっ壊れている”アートポップ然としたトコ。いわばガラクタを寄せ集めてみたらとっても素敵な音が出来ちゃいました…みたいな。これは90年代以降のロックを愛聴されている方ならば共感出来るのではと思う。

冒頭のClap Your Hands!(手を叩こう!)で高らかに宣誓されるまさにDIYなノリは、程よく工夫を凝らせた多彩な楽器(タンバリン、ハーモニカ、トイ・ピアノ)に彩られたメロディで全く退屈させない仕上がりだ。時にデイヴィット・バーン(トーキング・ヘッズ)、ステーヴ・マルクマス(ペイヴメント)、トム・ヨーク等を彷彿させるアレックのボーカルは思わず「だ、大丈夫ですか!?」と声をかけてあげたくなる程ヘロっとしている。しかしこれが不思議と高揚感を煽る。アルバム全体を貫いている雰囲気も、歌詞を読む限りでは決して楽しい事を唄っている訳ではないのだけれど不思議と心が和む。まさに不思議ちゃんな一枚。(アホな表現ですみませぬ。)

未聴の方は是非『Over and Over Again』のポップで即興性の高いリズムや『In This Home of Ice』の広がりのあるサウンド(これが素晴らしい)、唐突に曲が終わる(まさにDIY!)『Upon This Tidal Wave of Young Blood』を体感してもらいたい。(これだけでも彼らが並みの旅芸人、じゃなかったバンドであることが分かりますよ。)

純粋に楽しい音楽を作っていこう、という理由だけでここまでのものを(市場への流通も含めて)作ってしまう彼等の気概は音にも確かに反映されている、と僕は感じる。そして聴く者を楽しく(手を叩きながら)奮い立たせてくれる。これは誰がなんと言うと素敵なことだ。
僕は彼等についてはあまり先行きを気にしない(北極猿とかと違ってね)。だってそうでしょう? 彼らの様なバンドは飄々としたスタンスで自分達の好きに音を奏でる。それに伴い時代は後からやってくる…。そういう類の連中なのだ。
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